火。

2007年9月25日
中秋の名月である。
すっきりと晴れてはいないが 時折雲間からまん丸いお月さまが 顔を見せる。

ここ数日でずいぶん気温も下がり 朝晩はひんやりと冴えた空気が肌を撫ぜる。
まだ 早いが火の恋しい季節がやって来る。

四季の変化は やんわりとやって来る。
体が徐々に新たな季節に対応していく。
対応し切れなくなると 衣服で調整する。
それでも対応できなくなると 火 の登場だ。

火は人を集める。
火無くして 人は生きれない。
生活の為の火。
楽しむ火。

以前 釣り好きの友人に川の源流の釣りに同行させてもらっていた。
自分は 釣りは性に合わないので もっぱら焚き火係りだった。

皆が釣りに行ってる間に 流木を集め 石で竃を作り 火を興し皆の帰りを待った。
全く釣れない日も有ったが それぞれが火を囲んで個々で好き勝手に料理をし飲んで語り合った。

深山の渓谷で火を囲んで語り合う。
何とも満ち足りたひと時だった。

酔いが回り 一人二人と寝袋に潜り込み やがて一人になり独りきりで火を見てるのが好きだった。

火が消えてしまえば 漆黒の世界。

火を見ることは 自分を見ること。

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